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写真展「庭猫」安彦幸枝スライド&トークショー

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昨日からはじまった「庭猫」展。初日からたくさんのお客様に来ていただき、賑やかにスタートしました。
夜に行われた写真家の安彦幸枝さんを迎えてのトーク&スライドショーも、「庭猫」のアザーカットやブータンでの写真などを見ながら、「庭猫」という被写体に魅力を感じて、写真集を作っていった過程、想い、写真を撮る時の煌めきなどについて、いろいろお話を伺いました。写真集『庭猫』は、季節の巡りの中で一代限りの命を精一杯生きる庭猫アフとサブのかけがえのない物語です。同時に、それを世話する家族、その家族が手入れしている生き生きとした庭の様子、そして、庭猫と同じ時に生きる家猫の物語でもあります。
この庭猫アフは、写真集が出た後に命をまっとうして亡くなったそうです。
写真は、その時を記録するもの。写真家として、「いま、留めておきたい風景」がそこにありました。

そして、ゲストに沖縄野良猫TNRプロジェクトの太田さんとTSUNAGU OKINAWAの畑井さんを招いて、いまの沖縄の野良猫事情についてもしっかり伺いました。
訊けば、沖縄の犬猫の殺処分は年間5000頭。それにプラスして、車に轢かれたりして死亡し回収されている野良猫が3000頭いるそうです。それはその数が毎年変わらない。そもそも、それらはすべて人間が捨てた猫たちが増えて起きていることで、「野良猫の問題は人間の問題」という猫を飼う側の意識をもう一度問い直してみる必要がありそうです。
これ以上不幸な野良猫を減らすために、野良猫を捕獲し、不妊去勢手術をし、地域に戻すという「TNR」の活動をしている太田さん、そして、そのTNRの活動の意義を知ってもらい、犬猫と人間の共生のあり方を考えるきっかけづくりをフリーの冊子「つなぐマガジン」やイベントなどで伝えている畑井さん、いまやるべき対策と未来を見据えた啓蒙活動という両軸があってこそ、沖縄の野良猫事情は良い方に変わります。
そして、ボランティアで野良猫保護やTNRの活動を続けていくには、どうしてもお金がかかります。「いま一番必要なものはお金です」という太田さんの言葉は、理想やイメージだけで語られることのない、現場で動いている人のリアルな声です。

トークショーには、自分たちでデザインする商品の売り上げの一部を地域の猫の不妊去勢手術やワクチンなどに充てている「Nonepro.」というプロジェクトの方も来ていただき、その想いについても少しお話いただきました。
自分たちができることからそういう小さな輪をそれぞれの場で増やしていくこと、そして、同じ思いで活動している人たちがこうして繋がっていくことができたら、と、あらためて思ったトークショーでした。

『庭猫』の写真集の中には、「家猫」2匹と、野良猫と呼ばれる猫2匹が、安彦家に世話してもらい「庭猫」となり、暮らす姿があります。幸せな身の回りの犬猫たちが、増えていくことを願い、「庭猫」展、6月5日まで開催です。
期間中は、「庭猫」の写真集やグッズはもちろん、「つなぐマガジン」の配布、沖縄野良猫TNRプロジェクトの募金、「Nonepro.」の商品販売も行っています。

ぜひ遊びにいらしてください。

*写真は、トークショ ー後、写真家・安彦幸枝さんとCONTEの2人とで猫ポーズ(真ん中はフレーメンしてる顔!)。

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