戦後77年の夏、「自然と命」そして「平和と戦争」をテーマにした、とても大切な絵本が届きました。黒田征太郎さんと池澤夏樹さん、日本を代表する2人の作家が、広島市に残る被爆建物「旧広島陸軍被服支廠」の記憶を、一匹のネコと一本のクスノキを通して伝える『旅のネコと神社のクスノキ』という絵本です。
なぜこの絵本が生まれたのか。雑誌「Coyote」no.77の特集『絵本の中の「せんそう」』には、絵本に向けた黒田さんの想い、池澤夏樹さんとの対話、絵本の制作過程などが収録されており、特集を読むことで、なぜこの絵本がこれほどに心震えるのか、その理由がわかるはずです。
また、この絵本は広島の被爆建物の記憶を描いていますが、沖縄は日本で唯一の地上戦が行われ、多くの命が失われ、「自然と命」「平和と戦争」について、つねに向き合ってきた場所だと言えると思います。だからこそ、戦争の悲惨さ、平和への願い、そして、木々や草、自然の力が生きる希望に繋がることに、深く頷きながらページをめくることができるだろうと思います。
現在、CONTEではこの2冊を販売中です。ぜひお手に取ってゆっくりと感じ取ってもらえたらと思います。
そして、この絵本の刊行を記念して、11月5日、CONTEにて黒田征太郎さんのトークイベントの開催が決定しました!
絵本が生まれた背景と制作秘話、黒田さんが今語る戦争と平和について、じっくりと耳を傾けるイベントです。
さらに、この日は、スペシャルゲストとしてコントラバス奏者・松永誠剛も参加! トークの後には、音を描き、色を聴く、黒田さんとのセッションが繰り広げられます。
一人でも多くの方に参加いただけたらと思っています。
ご参加お待ちしております!
絵本『旅のネコと神社のクスノキ』刊行記念 黒田征太郎トークイベント(音楽ゲスト:コントラバス奏者・松永誠剛)
2022年11月5日(土)
開場:16:30 開演:17:00
参加費:2500円(絵本セット、終演後サイン会あり)
○参加方法
ご予約は、CONTE店頭、お電話、メールにてお申し込みください。
Tel:098-943-6239 また、E-mailによるご予約はconteokinawa@gmail.com まで、以下を記入の上、お申し込みください。
1.件名 : 黒田征太郎トークイベント予約の申し込み
2.お名前(代表者のフルネームをカタカナを添えて)
3.お電話番号
4.ご予約人数、またはお問い合わせ内容。
<プロフィール>
黒田征太郎(くろだ せいたろう)
1939年大阪府大阪市生まれ。画家、イラストレーター。出生後、兵庫県西宮市に移る。1945年の神戸市空襲から帰還途中のB29の爆弾で自宅が被災し、滋賀に疎開。1961年に早川良雄デザイン事務所勤務を経て、1966年渡米。帰国後の1969年に親友の長友啓典とケイツー(K2)を設立する。ライブペインティングやホスピタルアートをライフワークとする。野坂昭如の『戦争童話集』 に絵をつける「忘れてはイケナイ物語り」プロジェクトや核兵器廃絶を訴える「ピカドンプロジェクト」など平和に関する活動も積極的に行う。
松永誠剛(まつなが せいご)
1984年、福岡生まれ。コントラバス奏者/作曲家。。17歳の夏をボストンの音楽院にて過ごし、その後、NYでマシュー・ギャリソン、コペンハーゲンでニールス・ペデルセンのもとで音楽を学ぶ。これまで南アフリカからインドまで世界各国で演奏を行い、宮古島の古謡との出会いをきっかけに世界各地の古謡の研究を始め、與那城美和と共にMyahk Song Book、IMA SONG LINESの活動を行っている。福岡の“古民家 SHIKIORI”を拠点に、世界中から集まる人々との対話を重ねている。