7月5日が、SPICE CAFE伊藤シェフ、萌菓の西尾さん、CONTE五十嵐、3者によるコラボイベント「SPICE!SPICE!SPICE!」でした。
二日前に少し、そして前日からがっつりと仕込みに入った伊藤シェフたち。CONTEがスパイスの香りで充満し、それだけで幸せな空間に。
3人による「前菜の盛り合わせ」からスタート。時計回りに2品ずつ、順に食べていくと、どんどんスパイス料理感が強くなっていくという内容で盛り合わせました。西尾さんのオールスパイスの新芽を使った寒天は、その優しい香りとつるんとした舌触りに感動! その余韻の中、そして、朝採れでなければ生まれない瑞々しい味わいのジンジャーリリーの蕾のピクルスを。五十嵐は、数種のスパイスを合わせた南瓜のマッシュにバイマックルやコリアンダーシードなどでじっくり焼いた人参のローストを。そしてタルトパイに豚と梅のリエット、ナーベーラーんぶしーのスパイス版を載せて。そして、伊藤シェフはゴーヤーマサラフライと、椎茸の旨みがジュワッと口に広がるスパイスローストを。一皿でいろんなスパイスの解釈を楽しめる前菜となりました。
続いて温かい前菜は、五十嵐がパンダンリーフと一緒に蒸し煮にした鶏肉と根セロリを使った一品を、そして、伊藤シェフのバナナの葉包み焼きがテーブルに運ばれ、葉っぱを外すとそこから立ち上るスパイスの香りが食欲をそそります。中からはふっくらと焼かれたシチューマチにトマトマサラのソースが!
そして、伊藤シェフ渾身の山羊のビリヤニが登場! 出来立ての大きな鍋をテーブルごとに見せてくれ、お客様からも「わあ!」と歓喜の声が。ビリヤニには、オクラのモージュ、冬瓜のココナッツ煮、レンブのライタ、カラシナのサンボルが添えてあり、それらを混ぜ合わせていただきます。そこに伊藤シェフの豚のカレーと、五十嵐の蛸と豚、豆のスパイス煮込みを。お腹いっぱい、大満足!となるところですが、もちろん、デセールは別腹。ヒメレモン、八朔のゼリーとソルベに、散りばめられた長命草の花の苦味が絶妙なバランスを織り成します。そして、ウコンのムースと、添えてあるパイナップルなんと3日間じっくりローストされたもの! 一口一口、ありがたく堪能させていただきました。
最後の〆には、伊藤シェフから、アーユルヴェーダで消化を助ける役割を果たし、デトックス効果があると言われているクミンウォーターを。香ばしくて飲みやすく、スパイスの力を感じさせてくれました。
今回、この特別な日に、皆さんと共に味わったワインは、伊藤シェフと関係の深い新潟のドメーヌ・ショオの小林さんから届いたこの6本をお出ししました。自然に醸造されたドメーヌ・ショオのワインは、葡萄の力が生きたワイン。エチケットのユーモアさ、グラスに注いだ時の美しさ、そして香り、口に入れた時の味わい、飲んだ後の余韻と、ワインをいただく、というその過程を、すべて楽しませていただきました。スパイス料理ともとてもよく合い、お越しいただいた皆さんと、この貴重なワインをご一緒できたこともとても嬉しいことでした。
昼と夜、どちらも大盛況で、楽しい1日となりました。
伊藤一城シェフ、西尾萌美さん、そして、強力助っ人のうすいはなこさん、SPICE CAFEスタッフの愛さん、ありがとうございました! この日、ここでしか生まれないコース料理ができたことに感謝します。
またいつかこんな料理会をと思っています。