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「コントde落語Vol.3」笑福亭べ瓶落語会(2024.12.8)

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12月8日、「コントde落語Vol.3」として笑福亭べ瓶さんをお迎えした落語会を開催しました。
べ瓶さんは笑福亭鶴瓶さんのお弟子さんで、15年ほど前に鶴瓶さんを通して知り合いましたが、べ瓶さんの落語を聞いたのは、今年の頭。初めて見たべ瓶さんの落語は、最初に落語にハマっていった頃に感じた、音楽とも映画とも演劇とも小説とも違う、え、こんなエンターテインメントがあるんだ!と、落語という表現の凄さに驚いた時のような、ワクワク感がありました。それは、落語をこれまで観たことのない人たちにこそ、きっと伝わるだろうと思ったし、これが落語への入口になるといいなと思ったのです。

そうして迎えたべ瓶さんの落語会、小学生のお子さんから、年配の方までが、笑って笑って、そして、最後はジーンと涙ぐんで、皆さんがそれぞれ思い思いに、落語の世界を楽しみ、堪能していることが伝わる、いい会となりました。
べ瓶さんは事前に何を演るかは決めないそうです。当日、観客の雰囲気を見て、枕を話しながら、その流れで噺が決まっていくと。
飲食店での落語ということもあったのか、ふと、食の噺へとつながったようで、一席目は「ふぐ鍋」。ふぐの毒が怖くて、譲り合う2人の滑稽なやりとりに笑い、続いて、バカバカしさ満載の「地蔵の散髪」に子どもも大人も大爆笑。そして、最後は「妾馬」。出てくる人物人物すべてが、なんとも人間味があって、情深く、魅力的に描かれていて、べ瓶さん自身が、人物に入り込んでそのものとなり、涙を流しながらの熱演は、グッとくるものがありました。本当に素晴らしかった。

落語って、舞台セットがあるわけでもなく、落語家1人が演じるわけで、なのに、情景が浮かび、登場人物の顔が浮かび、感情が揺れ動く。こちら側の経験や想像力によっても、感じるもの、見えるものも違う。本当に面白い芸能だなあ、そしてそれを今、表現していく落語家たちの凄さも感じるわけです。
また、コントで落語会やりたいと思います。ぜひ、いらしてください!